

甘夏みかんのコンフィ
3月のお彼岸に山から収穫してきた甘夏みかん。両手に抱えるほど、たくさん採ってきた。 自然の豊かな山で、もちろん一切の農薬も届くこともなく、野性的に育ったみかん。 これは絶対に美味しいと感じた。 余すとこなく使うことは、私の仕事へのポリシー。 今回は皮を何度も湯通しし、何度もお砂糖で煮詰めていく。 時間はかかるけれども、時間が作り出すものがきっとあると思い、信じて手間を惜しまない。 やっとできた、コンフィはキラキラと輝く宝石のようだった。 味も、刺すような苦みはまろやかな苦みへと変わり、 甘さはその苦みとの調和を保っている。 作る喜びは、正しくそういうことを感じた瞬間だ。 早い、簡単では手に入れられない喜び。 素材と時間とそして自分の信じる気持ちに感謝している。


sense session at music callada
彼女のピアノを弾く姿からは全く想像できない、おおらかさ でも一言話しただけで、彼女の素晴らしさを感じた もちろん彼女のピアノにも。 人は見かけにも寄らず、ということがあるし、 その方が面白い。 その分、もっともっと私は彼女のピアノにも惹かれていった。 昨日sennse sessionという音楽、映像、写真、菓子のイベントを行った。 誰かの心に届くこと。 確かに世界は大きくて、私のしていることはほんの小さなことだけれども、 そして私は小さな存在だけれども、 それでも、誰かの心に届くことをしたい。 多分彼女も、昨日一緒にセッションを行ったウクレレの田川君も、映像と写真家の美加さんも そう思っていたに違いない。 ささやかな時間、とても温かな時間だったこと。 そんな時間に抱かれるようなセッションだった。