Stollen
母になって、今でも忘れられないのは、私のお腹で10月10日を過ごした子供と初めて対面した瞬間だった。そして、緊張しながら抱き上げ初めて見つめあったこと。
その時の両手にかかるか弱いその存在に、涙があふれた。
シュトレンが出来上がっていく時、その過程や成形の際に、その時の気持ちを思い出した。
もともと宗教菓子で、クリスマスまでの日にちを待ちわびて、毎日少しずつ食べるもの。
その形は、幼子キリストのおくるみ姿になぞらえたもの。
私は、シュトレンの丸みと大きさに、自分のその時の気持ちを重ねてしまった。
なんとなく温かな気持ちになって、幸せな気持ちになった。
そんな気持ちをみなさんにも感じていただけますように...