楽しみの1杯


主人のレストラン修行の為、フランスにしばらく住んでいたことがあります。

お金も節約の毎日で、マルシェへ行って自炊の為の食材を買ったり、毎日公共交通機関などは使わず、歩く歩くの日々でした。

そんな中でも、マルシェへ行くのも、パリの街をひたすら歩くのも、とても良い経験だったし、フランスを味わうには、そんな節約生活によって、堪能できたのではと思います。

何と言っても、フランス人は時間とお金の使い方は上手だし、何よりも人生と生活を楽しんでいるというところが毎日感じ取れました。公園ではみんなのんびりと読書をしたり、ペタンクを楽しんでいたり、お金を使わずにそれぞれに楽しんでいるのです。

節約生活で唯一恥ずかしかったことは、外に洗濯物を干さないという暗黙の了解を知らず、豪快に洗濯物を干し、「どうしてこんなに天気がいいのに、みんな外に干さないのかしら...」などと呑気に思っていたことでした。主人に「こらこら、洗濯物は景観を保つ為に、外には干さないんだよ。」と言われて初めて気が付きました...

フランスのおうちではアイロンで乾かすそうです。

でもそんな発見も実に楽しい日々の出来事でした。

そんな節約生活の中でも、主人のお昼休憩の際に待ち合わせをして、カフェに立ち寄って1杯のコーヒーを飲むこと、エスプレッソを飲むことは欠かさず。毎日の1番の贅沢でした。

フランスのカフェは実に、楽しいところです。お店の内装、ヴェンダーの立ち振る舞い、挨拶、お店に来る紳士淑女、恋人同士の様子、1杯のコーヒーの中にも楽しみが...

デミタスカップにほんのすこししか入っていないエスプレッソには、添えられたシュークル(砂糖)をたっぷり入れ、チョコレートのように甘くして飲む。それもとても魅惑的だったし、

何しろお店お店によってそのシュークルが包まれている包装のデザインがとても素敵だったことは本当に楽しいものでした。

カフェが本当に、「文化」を作っているということを実感したのです。

昔は、芸術家や文豪や哲学者たちが集い、語り合い、模索し、閃いていた場所。

私も自分のお店を持つなら、そんな場所になりたい。

色々な人が楽しみを感じて、どうしても足が向いてしまう場所。

敷居が高くなく、色々な人が集う場所。

決して自己満足の場所にならず、来てくださる方の為の、そんな場所を作りたいと思います。


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